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イチゴ

イチゴ

特徴

 真っ赤に熟したイチゴ摘みとその食感は、家庭菜園の醍醐味です。生育はゆるやかで定植から収穫まで約半年かかるのでじっくり取り組むべき野菜です。
 イチゴは、秋の低温と短日の条件で花芽が分化し、春の気温上昇と長日の条件で開花・結実する性質をもっています。そのため、露地栽培では10月中旬~11月中旬に植えつけ、翌年の5月上旬ごろから収穫が始まります。
 イチゴの栄養は、ビタミンCです。大粒のイチゴを5~6粒食べると、1日分のビタミンC摂取量をとることができるほどです。

野菜情報

栽培カレンダー
主要品種 宝交早生、アイベリー
連作障害 2年
施肥例
(10平方メートル当たり)
土作り 完熟堆肥20kg、苦土石灰1kg
元肥 有機肥料1kg
追肥 有機肥料1kg/回
 1回目(植えつけの1か月後)
 2回目(翌年2月中旬~下旬)
畝 幅 60cm
株 間 30cm
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植えつけ期

10月中旬~11月中旬

収穫期

翌年5月

苗の選び方

 苗は葉の大小・多少で選ぶのではなく、クラウン(苗の中心部分)が大きく、しっかりしている苗を選ぶことが大切です。

栽培のポイント

 生育適温は17~20℃。冷涼な気候を好み、夏の暑さが苦手です。浅根性のため乾燥に弱いのですが、寒さには強く雪の下でも越冬します。
 苗はクラウンがほんの少し隠れる程度の浅植えにするのがコツです。根は肥料焼けを起こしやすいので、追肥時には株元から10~15cm離れた所に与えるようにします。

栽培上の注意点

 イチゴに発生しやすい病気はうどんこ病です。風通しをよくし、多湿にしないこともポイントです。発生してしまったら、早めに殺菌剤を散布し、それ以上広がらないように注意しましょう。
 また、アブラムシ類やハダニ類もよく発生します。肥料をやりすぎると発生しやすくなるので追肥は適量を守りましょう。高温期になると葉にハダニが発生することがあります。発生してしまったら、水やりの際に葉の裏表にしっかり水をかけることで多少は減ります。多発生した場合は殺ダニ剤を散布しましょう。

次年度の苗作り

 収穫が始まるころから、ランナー(つる)が伸びはじめ、子株ができます。土を入れたポリポットを用意し、その真ん中に親株から伸びてきた子株を置き、ランナーをUピンなどで押さえておくと10~15日ほどで活着します。子株にランナーを3cmほど残して、ハサミで親株から切り離すと、翌年の苗が完成します。ポリポットのまま、植えつけ適期の10月中旬まで管理しましょう。

栽培の手順

1. 畑の準備
<10平方メートル当たり>完熟堆肥20kg、苦土石灰1kg
 植えつけの3週間前に完熟堆肥と苦土石灰を入れてよく耕します。
2. 元肥入れ
〈10平方メートル当たり〉有機肥料1kg
 植えつけの2週間前に元肥を入れてよく耕し、幅60cmの畝を作ります。
3. 植えつけ
 花房が付く方向(ランナーの切り跡がない方)を畝の外側に向けて株間30cmに植えつけます。
 クラウンが少し隠れる程度の浅植えにします。植えつけ後は灌水します。
4. 追肥
第1回(植えつけの1か月後)
〈10平方メートル当たり〉有機肥料1kg
 株元から10~15cm離れた所に施し、土に混ぜます。
第2回(翌年2月中旬~下旬)
〈10平方メートル当たり〉有機肥料1kg
 第1回と同様に行います。
 黒色ポリエチレンフィルムを敷く場合は、新芽が伸び始める2月下旬に行います。
 畝全体に敷いてから、苗のあるところを切り開いて葉を外へ出します。
5. 管理
 冬の間は枯れた葉や古い葉を取り除きます。
 収穫が始まる前に伸びてくるランナーは、早めに除去します。
6. 病害虫防除
 うどんこ病やハダニが発生しやすいので風通しを良くし、早期防除に心がけましょう。
 収穫が近づくと鳥害に遭うことがあります。被害を受けやすい場所では、防鳥ネットなどを張って保護します。
7. 収穫
 イチゴの実が全体に赤く色づいてきたら収穫です。
 まんべんなく赤くなるように果実への日当たりを良くしましょう。
8. 次年度の苗づくり
 収穫の終わった病害虫にかかっていない親株から苗を採取します。
 親株から2番目と3番目の苗をポリポットで受け、Uピンなどで留めておきます。根付いたら、つるを5~6cm残して切り離し、植えつけ時期まで管理します。
 花房は親株の反対側に付きます。