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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


長ネギ 小まめな土寄せで軟白を長く作る

 ネギの原産地は中国西部といわれ、中国では2000年以上の歴史があり、日本でも最も古い野菜の一つです。特有の臭気はアリシンで、食欲を増進させる働きがあります。長ネギ(根深ネギ)は土寄せして根元に近い部分を30cm以上に軟白します。
【品種】「金長」(みかど協和)、「元蔵」(武蔵野種苗園)など、新しい品種では「夏扇4号」(サカタのタネ)、「龍翔」(横浜植木)などが定評があります。
【栽培時期】春彼岸ころに種をまき、夏に植え付け、晩秋から冬に収穫する春まき栽培が一般的です。
【苗作り】苗床となる場所に前もって、1平方m当たり苦土石灰100gを散布して耕しておきます。次に、畝間70~80cmとして、くわ幅の浅い溝を作り、ここに溝1m当たり化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100gと堆肥1kgを施し、溝の土とよく混ぜておきます(図1)。
 種は溝の全面に1~2cm間隔になるようにばらまきし、覆土は1cm程度にします。芽が出そろったら混み合う部分を間引き、1か月ごとに溝1m当たり化成肥料20~30gを追肥します。30~40cmくらいに育ったら、苗の完成です。
【植え付け】春まきでは6~7月が植え付け期です。耕した直後では植え溝が崩れるので、平にならした後、しばらくして溝を掘ります。畝間は90~100cm、溝は幅15cm、深さ20cmに掘り下げます。苗は5cm間隔に溝に並べて立て、根元に少し土を掛け、その上にわらや腐葉土を5~10cmの厚さに入れます。このときには化成肥料は与えません(図2)。
【追肥・土寄せ】植え付け1カ月目から1カ月ごとに3~4回畝1m当たり化成肥料を50gまいて土寄せし、軟白部の長さ30cmを目標にします(図3)。
【収穫】
最後の土寄せ後1カ月程度で収穫できます(図4)。

園芸研究家●成松次郎


<【JA広報通信】より引用>