トップページ

>

ご案内

>

JAの概況

土づくりの目的

植物は土の中に根を張ることで体を支え、水分や養分を吸収して生長します。そのため、根が生えやすく、それぞれの野菜や果物に合った土で育てることが大切です。条件さえきちんとそろっていれば、病気や害虫の被害にも遭いにくくなり、収穫まで無理なく菜園が楽しめます。まずは、育てたい野菜の好む条件を知りましょう。 野菜は土の粒と粒の間にある酸素を根から取り込み、呼吸をしています。つまり、土がある程度粒状でないと、空気が入っていかず、酸素不足になってしまうのです。そのため、十分に耕して土の中に空気を送り込むとともに、腐葉土などを混ぜて土を粒状にしておくことも必要です。 作物が健全に生育するためには、光や温度、空気・炭酸ガス(二酸化炭素、CO2)、水および養分の十分な供給が必要です。これらのうち水と養分は根から吸収されます。このような役目を持った根が順調に伸長するためには、土が根の住みやすい場所を提供する必要があります。野菜栽培では、生育に必要な養分を水に溶かして与える「養液(水耕)栽培」もありますが、一般的には「土」を利用した栽培です。「土」の大切さは今も昔も変わりません。 【良い土の条件】 • 通気性と排水性が良い • 保水性・保肥性にすぐれている • 適正な酸度である • 清潔である • 根が十分に張れる • 微生物が多く含まれる • 異物が混ざっていない

土づくりの三要素

三要素とは土の物理生、化学性、生物性の働きを総合したものです。 「物理性」と「化学性」がかみ合ったところに保肥力をつくる。 「化学性」と「生物性」がかみ合ったところに還元力・養分形態をつくる。 「生物性」と「物理性」がかみ合ったところに土の柔らかさ・団粒構造をつくる。 「物理性」「化学性」「生物性」が一体になったところに地力をつくる。肥沃な土ができます。

土壌の三相分布

土は固体、水、空気の3つの部分で構成されています。それぞれを液相・固相・気相と言います。これらの3つの相を「土の三相分布」と言います。一般的に作物が生育しやすい土壌三相分布の比率はおよそ3:4:3になっています。 気相=土壌中に含まれる空気の層 固相=土壌中の固形物の層 液相=土壌中に含まれる水分の層 気相の割合が高い土=乾きやすく保肥力のない土 固相の割合が高い土=水はけが悪い土 液相の割合が高い土=水はけが悪い土 3相の組成割合は土の透水性、保水性、通気性と密接な関係があり、作物にとって重要です。

土づくりの手順

(1) 深耕する 畑を耕すことですが、土を深く耕すことによって根群域を多くする水分、養分の保持力の拡大排水性の良好化 等を図ることができます。一般的な耕耘機の他にプラウや、深耕ロータリー、サブソイラー等で心土破砕を行うと良いです。 (2) 有機物を施用する 野菜だけを作り続けていると、土の中の養分はだんだん失われ、土壌微生物が減少し団粒構造も崩れ、土が疲弊してきます。そこで、畑に堆肥を投入して、土壌微生物を増やすことが必要となります。 堆肥は有機物(落ち葉、雑草、生ごみ、米ぬか、油粕、畜ふんなど)を微生物の働きで発酵・分解させて作ったものです。土に入れることで、堆肥内の微生物が土に供給され、有機物が土壌微生物の餌となることで、土壌微生物が豊かになります。すると、微生物の働きにより、病害虫の発生が少なくなり、土の団粒構造が発達して、ふかふかの土になります。 有機物の投入により土粒間にできた適度な隙間は、水分、肥料、空気などの保持に大きな働きをし、土の透水性、保水性、保肥力、通気性などを良くします。よく耕すことによって土の細かい粒子が集まって小さな塊を作った「団粒構造」が作り上げられていきます。 【団粒構造とは】 土は雨が降るたびに土粒間の隙間がなくなり、固まってきます。すると「団粒構造」から「単粒構造」に変化し、水や空気の通りが悪くなるので、根が伸びにくくなり、病気を引き起こす原因にもなります。 団粒構造とは、土壌粒子が陽イオンや粘土鉱物、有機物「腐植」などの働きによって結合し、小粒の集合体となったものです。これに対して、土壌粒子がばらばらの状態にあるものを単粒構造といいます。 作物栽培上では水の中でも壊れない団粒(耐水性団粒)が重要です。団粒構造が発達した土は、団粒内部に微細な団粒内間隙(毛管孔隙)ができ、団粒外部には団粒間間隙(非毛管孔隙)ができるため、保水性と同時に通気性や通水性にも優れ、作物の生育に好適な状態になります。 団粒を発達させるためには、有機物の施用や根量・茎葉量の多い作物の導入などが有効ですが、特に根量の多いイネ科牧草は団粒を発達させる大きな効果があり、その場合、生きた根(活性根)も重要な働きをしています。有機物のなかでは、土の微生物活性を高める分解されやすいものが、団粒形成能力が高いとされています。 (3) 土壌改良資材を投入する 土壌の種類によって、水持ち、水はけ、保肥力、酸性度(pH)などが異なります。これを改善するため、土壌改良資材を投入します。土壌改良の目的により、次のようなものがあります。 • 肥料分が流亡しやすく水持ちが悪い砂質の畑・・・ゼオライト、粘土 • 粘質で水はけの悪い畑・・・砂、パーライト、バーミキュライト、ピートモス、もみ殻 • 酸性の畑・・・カキ殻、粉炭、くん炭 • アルカリ性の畑・・・硫黄粉末 なお、土壌改良資材を多用すると、土壌理化学性が急激に変化し、野菜の生育が悪くなったり、微生物が急激に変化して病害虫の発生原因となる場合もあるので、様子を見ながら行いましょう。 【土壌の酸性度】 土壌の種類によって、酸性度(pH)などが異なり、この点が野菜作りにとって重要になります。酸性が強い土壌は、根が傷みやすく、リン酸を吸収しにくくなるなど、野菜にとっては良い条件ではありません。 一方で、アルカリ性に傾くと、マグネシウムや鉄などのミネラルの吸収が妨げられ、野菜の育ちが悪くなります。病気も発生しやすくなります。 土壌が酸性になるのは、日本の土壌の性質もありますが、雨が多いため土中のアルカリ分(石灰分)が流されていること、雨そのものが酸性という理由からです。 【酸性度を調整するには】 酸性土壌をアルカリ性にするには、カキ殻や貝化石などが原料の「有機石灰」や「草木灰」などのアルカリ性資材を土に入れます。石灰を撒くことで一時的に中和されますが、雨などによりまた酸性に傾いてくるので、都度pH調整は必要になります。 石灰の過剰投入や、雨の当たらないハウス栽培では、アルカリ土壌になってしまいます。アルカリ土壌を酸性にするには、「硫安」「塩安」「硫化」などの肥料を入れたり、トウモロコシやソルゴーなど「クリーニングクロップ」と呼ばれる作物を栽培してアルカリ分の除去を行います。 これらイネ科植物は土壌中の栄養分をたくさん吸収してくれるため、アルカリ性に傾いた土壌をリセットしてくれます。酸性をアルカリ性に戻すのは簡単ですが、逆にアルカリ性を酸性にするのは難しいため、石灰の撒き過ぎには注意してください。 【主な石灰資材の特徴】 <苦土石灰> 石灰(カルシウム)と苦土(マグネシウム)を含む、天然のドロマイト原石を粉砕したものです。石灰と苦土はバランスが大切で、石灰ばかりが多いと野菜が苦土を吸収できなくなって欠乏症が出ます。苦土石灰なら両者をバランス良く施せ、空気や水に触れても変化せず、ゆっくり溶け出すため、効き目が穏やかで扱いやすいのが特徴です。 <消石灰> 石灰岩を焼いて粉にした生石灰と水を反応させて作ったものです。アルカリ性が強く、速効性なので、強い酸性土壌を速やかに調整したいときに向いています。窒素の多い堆肥や「硫安」などアンモニア系の化学肥料と同時に施すと、窒素分がアンモニアガスとなって逃げてしまうため、1週間ほど間をあけて施すようにします。 <貝化石> 海中の貝殻やサンゴ、珪藻類が堆積して化石化したものを砕いた有機石灰です。石灰の他に、マグネシウム、鉄などの微量要素、土の団粒を促す有機物(フミン酸)が含まれているため、一般的な石灰資材のように土をあまり固くしません。ゆっくりと少しずつ溶けて効くため、肥焼けなどの障害も出ず、効果も長続きします。 <カキ殻石灰> カキ殻の塩分を除き、乾燥/焼成してから粉砕したもので比較的安価です。石灰分だけでなく、鉄やホウ素などの微量要素、付着した肉片に由来する少量の窒素・リン酸を含みます。 <まぜまぜくんワイド> 海中の貝殻やサンゴ、珪藻類が堆積して化石化したものを砕いた有機石灰です。石灰の他に、マグネシウム、鉄などの微量要素、土の団粒を促す有機物(フミン酸)が含まれているため、一般的な石灰資材のように土をあまり固くしません。ゆっくりと少しずつ溶けて効くため、肥焼けなどの障害も出ず、効果も長続きします。 <アヅミン> 動植物の遺体が土壌中で分解される過程で、腐植物質になり、さらに地中に埋没・堆積し、亜炭・石炭へと変化していきます。アヅミンは、この亜炭を硝酸で酸化し、よみがえらせた「腐植酸」を主成分とする「土づくり肥料」です。

植物の必須元素

(1) 多量元素 <窒素(N)>「葉肥」 葉、茎、枝の生長に必要不可欠な栄養素です。不足すると葉が淡緑色となったり、生育不良を起こします。与えすぎると栄養生長(体が大きくなる)となるので、花や実をつける時期には量を減らします。 <リン酸(P)>「実肥・花肥」 花、実の生長(生殖生長)を促す栄養素です。土壌や大気に存在しますが、植物には吸収しにくいので、生育初期の元肥時期に施肥が必要です。光合成や細胞分裂に影響し、不足は生長度の低減につながります。 <カリウム(K)>「根肥」 根や植物全体の組織形成に大きく作用します。土壌や大気に殆ど存在しません。耐病虫害性、耐寒性、耐暑性が高まり、品質向上につながります。 (2) 中量元素 <硫黄(S)> タンパク質、アミノ酸、ビタミン等の合成に必須です。葉緑素の生成を助け、不足すると古葉の黄化等、生育悪化につながります。 <カルシウム(Ca)> 細胞組織を強化し、根の生育を促進します。過剰施用はマグネシウム、リン酸、カリウムの吸収を抑制し、不足は「トマトの尻腐」「キャベツ、ハクサイの芯腐」の発生につながります。 <マグネシウム(Mg)> 葉緑素の構成元素です。カルシウムと同様にpH調整剤としても使われます。 (3) 微量要素 <鉄(Fe)> 葉緑素の生成に関与しています。不足は新葉からの黄化を招きます。 <ホウ素(B)> 水分、炭水化物、窒素代謝に関与しています。雨で流れやすいです。 <マンガン(Mn)> 葉緑素の生成、光合成、ビタミンCの合成に関与しています。 <亜鉛(Zn)> 葉緑素、植物ホルモンの生成に関与しています。不足は葉の奇形を招きます。 <銅(Cu)> 植物体内の酸化還元、葉緑素の形成を助けます。 <モリブデン(Mo)> 窒素の消化吸収を助けます。 <塩素(Cl)> 光合成、でんぷんの合成に関与しています。

肥料の種類

(1) 無機質肥料(化学肥料) 鉱物などを原料に化学的方法で製造された肥料です。一般的には三要素の1種類を含有しているものを単肥、2種類以上含有するものを複合肥料といいます。化成肥料、配合肥料、BB肥料等は複合肥料の一種です。 <長所> 施肥した後すぐに効きます(速効性)。成分量が明確で施肥量の調節が容易です。 <短所> 過剰施用で濃度障害(肥やけ)を起こしやすいです。土壌改良にはなりません。化学肥料だけの使用は土中の有機物が減り、緩衝力が減少します。 <無機質肥料の種類> • 化成肥料 肥料原料に化学的反応を加えた肥料です。1粒に「窒素、リン酸、カリウム」のうち2成分以上を含有します。 • 配合肥料 2種類以上の粒状、粉状または、顆粒状の原料や有機原料などを混合したものです。大多数が無機質肥料と有機質肥料の混合です。 (2) 有機質肥料(天然肥料) 生物(動物、植物、微生物)由来の資源からできています。肥料効果の他に土壌を改善する働きをもち、遅効性だが、効果の長いものが多いです(なたね粕・大豆粕・魚粕・堆肥等)。 <長所> ゆっくり効果が現れ、肥効が長い(緩効性)です。窒素、リン酸、カリウム以外に微量要素を含有しています。土壌中の微生物の種類を増加させ、土の緩衝力(養水分を保持し供給する力)を向上させます。 <短所> 施用から作付けまでに2~3週間ほどの時間を要します。成分量が化学肥料ほどはっきりしていません。 <有機質肥料の種類> • 油粕 三要素を含んでいますが、特に窒素の含有量が多いです。施用から作付けまで時間を置く必要があります。 • 樹皮堆肥 土壌改良効果は高いが、肥料効果はほとんどありません。 • 鶏糞 三要素をバランスよく含んでいます。 • 牛糞 土壌改良効果は高いが、鶏糞に比べ肥料成分は少ないです。 • 骨粉 動物の死骸から肉を取り除き、熱処理、乾燥させて粉末にしたものです。窒素、リン酸、カルシウムを多く含みます。 • 魚粉 窒素、リン酸を含みます。骨粉に比べ分解されやすく、肥料効果が早いです。 (3) その他の肥料 • 緩効性窒素肥料 水に対する溶解度が小さく、水または微生物によって分解される肥料です。主に元肥として使用されます。肥効が緩やかで溶脱、流亡による損失が少なく、多量に施用しても生育障害を起こしにくいです。 • 固形肥料 天然腐植入り肥料で、元肥でも追肥でも使用されます。肥効が緩やかで溶脱、流亡による損失が少ないです。天然腐植の効果で根張りが良くなり、連用することで腐植の供給と微生物活性を高める効果もあります。

作物に合った肥料の選択

野菜は種類によって肥料の吸収パターンが異なりますので、それに応じて使い分けることが重要です。 吸収パターンは大きく分けて、(1) 生育初期に多く吸収するもの、(2) 生育期間中コンスタントに吸収するもの、(3) 生育後期に多く吸収するもの、の3つのグループに分けられます。 (1) スタートダッシュ型 生育初期の養分吸収を優先する作物に向いています。体づくりを素早く行うことが重要で、葉菜類の多くはこのタイプです。 <主な作物> コマツナ、ホウレンソウ、レタス、ジャガイモ、サツマイモ <おすすめ肥料> 高度園芸化成13号、園芸化成11号、あさかぜ ※ 厳寒期はグリーンアタックS480 (2) スタートダッシュ型・コンスタント型の中間 生育初期の体づくりと生育期間中の安定的な肥効を要する作物に向いています。生育中期は肥切れをさせず、後半は控えます。 <主な作物> ハクサイ、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、タマネギ (3) コンスタント型 生育期間中、安定的に肥効を要する作物(長期収穫の作物)に向いています。速効性肥料でこまめに追肥するか、肥効の穏やかな有機入り肥料で追肥します。果菜類の多くはこのタイプです。 <主な作物> ネギ、インゲン、エダマメ、ナス、ピーマン、トマト、キュウリ、ニンジン <おすすめ肥料> 有機化成S878、ねぎ一本勝負(有機化成肥料)、フルミックス(有機配合肥料)、IB化成S1号、CDU新タマゴ(緩効性窒素肥料)、固形S808(固形肥料) (4) コンスタント型・ラストスパート型の中間 生育期間中、安定的な肥効を要する作物に向いています。着果してからの肥料吸収が強くなるので、元肥を控えめに、肥切れさせないよう追肥を行います。 <主な作物> イチゴ、トウモロコシ、エンドウ (3) ラストスパート型 生育初期よりも中・後期(着果、根の肥大開始時期)に肥効を要する作物に向いています。元肥は控えめに、速効性の追肥中心に栽培します。 <主な作物> カボチャ、スイカ、メロン、ダイコン、ゴボウ <おすすめ肥料> 有機化成S878(有機化成肥料)、フルミックス(有機配合肥料)、IB化成S1号、CDU新タマゴ(緩効性窒素肥料)

連作障害とは

連作障害とは、同じ種類(同じ科)の野菜を同じ場所で続けて作ることにより発生する生育障害のことで、具体的には根が傷んで生育状況が悪くなったり、土壌感染の病気などで枯れてしまう現象をいいます。 連作障害が発生する原因には、次の場合が考えられます。 (1) 前作の野菜に発生した病害虫が土壌病原菌として土中に残り、次に植えた同じ種類の野菜に障害を与える場合 (2) 前作の野菜の根から分泌された毒素が土中に残り、次に植えた同じ種類の野菜に障害を与える場合 (3) 土壌の酸性化またはアルカリ化、肥料過多による土壌養分濃度の高まりやバランスの乱れが悪い影響を与える場合 連作障害は多くの野菜で発生します。連作することは障害の発生リスクが高まり、良い影響は与えません。連作障害の出にくい野菜も一部ありますが、植える場所には注意が必要です。

連作障害の症状

<ナス科> ナス、トマト、ピーマン、シシトウ、ジャガイモ ・青枯病・・・・・・・元気な株が急にしおれて枯れる ・半身萎凋病・・・葉の片側が黄色くなり、やがて全体に広がり枯れる ・センチュウ類 <ウリ科> キュウリ、スイカ、メロン ・つる割病・・・・・株が急にしおれて褐色になり、地際部にはヤニが出て茎が割れたりして枯れる ・つる枯病・・・・・葉や茎に褐色で裂け目のある病斑ができて枯れる ・センチュウ類 <アブラナ科> ハクサイ、ダイコン、カブ、チンゲンサイ ・根こぶ病・・・・・根にこぶができて腐敗し、株が弱って枯れる ・センチュウ類 <マメ科> インゲン、エダマメ、エンドウ、ソラマメ ・立枯病・・・・・・・全体が黄色っぽくなり、地際の茎が腐ってしおれて枯れる ・センチュウ類

連作障害を予防するには

連作障害を予防するには、違う種類の野菜を順番に交代させながら栽培する「輪作」が効果的です。連作障害の出にくい野菜を輪作のローテーションに組み入れることで、他の野菜の連作障害防止にもなります。輪作のポイントは「違う科」の野菜を4年程度のローテーションで行うことです。 借りたばかりの畑で、前作の野菜がわからない場合は、1年目は連作障害の出にくい野菜を選ぶと安心です。輪作で空ける年限は野菜によって異なりますので、表を参考に作付プランを立てることをお勧めします。

どうしても連作する場合は

<接ぎ木苗を植える> 接ぎ木苗とは、病害虫や連作障害に強い植物を「台木」として、目的の野菜の「穂木」を接いだ苗のことで、基本的には同じ科の植物同士で接がれています。連作障害の出やすいキュウリやスイカの台木には、病害虫や連作障害に強い同じウリ科のユウガオやカボチャが使われています。 接ぎ木苗は連作障害が出にくく病害虫にも強いのですが、絶対に連作障害が出ないと言うことではありません。いずれにしても同じ科の野菜を続けて栽培することになるので油断は禁物です。 <コンパニオンプランツ> コンパニオンプランツとは、異なる種類の野菜を一緒に植える(混植する)ことで、互いの生長に良い影響を与え合う植物の組み合わせをいいます。病害虫を抑えたり生長を助けるなどの効果が期待できます。 コンパニオンプランツの例として、ナス、トマト、キュウリとネギ類(ネギ、ニンニク、ニラ)を混植する組み合わせがあります。ネギ類は連作障害を起こしにくく、土壌中の病害虫の活動を抑制する効果もあります。 <連作障害軽減材> 土壌改良資材を利用して土壌バランスを改善し、連作障害を軽減する方法です。有害となる菌の増殖を抑え、通気性・排水性・保水性などを改善することにより、野菜が育ちやすい環境を作ります。 <土壌消毒剤> 土壌消毒剤を用いて地中の病原菌を殺菌する方法です。害虫の卵や雑草種子も駆除することが可能ですが、土壌中の有益な生物も殺してしまうので、連作障害が発生してしまった場合の最終手段とします。