今回は、自伝的小説３部作を出版した伊藤さんにお話を伺いました。
　伊藤さんが小説を書きはじめたのは一昨年のこと。不慮の事故の遭い、命のはかなさを感じたことがきっかけで、自らの人生について小説という形で書き残したいと思い立ったそうです。自身の人生を振り返り、昨年９月に１作目、今年３月に２作目、そして先月９月に完結編となる３作目を出版されました。
　ぼんやりとしていた人生の歩みが、文章で辿ることでくっきり、はっきりしてきたと伊藤さん。本を出版したことが契機となり、教員時代の同僚や教え子との再会を果たすなど、病気療養で１０年間止まっていた時の流れが、再び流れ出したという感覚を強く感じているそうです。
　来年３月には４作目の小説『コロボックル・ヒュッテ幻想譚　宗康先生が、いた。』の出版がすでに決定しているとか。「書きたい話はまだまだあるので、可能な限り書いていきたい」と新たな作品への意欲を笑顔で話してくださいました。