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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


育てやすくて新鮮な味が格別つるありインゲンマメ

 幼果をさやごと食べるのでサヤインゲンとも呼ばれます。若さやを食べ始めたのはイタリア人で、それが世界中に広まりました。日本へは江戸時代に隠元(いんげん)禅師によってもたらされたところからインゲンの名があります。つる性種とつるなし種がありますが、家庭菜園にお薦めしたいのはつる性のつるありインゲンです。
 家庭菜園に取り入れる魅力は、若さやの、取り立て、高鮮度品の味が大変良く、市販品では得られないおいしさが発見でき、2ヵ月近くも長い間収穫できるからです。
 栄養的にはカロテンを多く含み、抗酸化作用が期待でき、ビタミンB群やカリウムも豊富、特に若さやにはアスパラギン酸やリジンが含まれているので、夏の疲労回復や美肌効果もあるとされています。
 育て方が容易なのも魅力です。よく充実した大きな種子は、誰でも簡単に種まきでき、よく発芽し、元気よく育つので失敗はなく、トウモロコシや大豆のように鳥害を受ける心配がないのも助かります。
 生育適温は15~25度、10度以下や30度以上では生育が悪いです。低温には弱いので、種まきは5月上旬以降とし、それより早出しするには3号ポリ鉢に2~3粒まき、発芽したら間引いて1本立てにし、保温育苗して畑に植え出します。
 土壌の適応性は広く、いずれの土質でもよく育ちますが、連作を避け、乾燥に弱いので適度な湿気のある畑の方がよく育ちます。夏に入ったら防乾の敷きわらをします。開花期に入ったら遅れずに油かすと化成肥料を追肥します。
 支柱はつるがはわないうちに、早めに立てます。立て方は図のように交差点を低くし、先の方を大きく開くようにし、つる先まで手が届きやすくします。
 収穫は取り残しのないよう早めに、毎日または朝夕に入念に行い、新鮮な若さやの味を楽しみましょう。
 夏に空気が乾燥すると実止まりが悪くなるので、かんすいにも留意します。
 収穫は2ヵ月余りも続きますが、勢いが衰え始めたころ、下葉を摘除して、株元へ種をまけば、同じ支柱で2回取りも可能です。私の庭先庭園では昨年、5月上旬、6月下旬、8月上旬と、同じ支柱で3作し10月上旬まで収穫できました。
 畑の狭い方やプランター作りしかできない方は、つるなし種がお薦めです。関西では三度豆と呼ばれているように3作も、支柱いらずで十分楽しむことができます。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>