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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


サヤエンドウの冬期の管理

 晩秋に種まきしたサヤエンドウは、つるが少し伸びた状態で年を越し、早春になると急につるの伸長が早まってきます。これを地面にはわせたままにしておくと、細いつるが風に振り回されて生長が鈍り、折れやすくなってしまいます。
 そのため、冬の風当たりの強い所では、小さいうちから株の近くに竹棒や木の小枝など仮支柱を立てて振り回されないように保護してやります。このころは丈の低いもので十分です。
 厳寒期を過ぎ、草丈が20cmぐらいに伸びだすころには、小さな巻きひげも出るので、早いうちに本支柱を立て、これに絡みつくように、つるを誘引してやりましょう。遅くなり、伸び過ぎてから急に絡ませようとして茎葉をいじったりすると、つるの元から外れたり、生育が停止してしまうという、案外デリケートな性質を持っています。また、細いつる先をいじると折れてしまうことも、しばしばあります。
 支柱の材料としては、細枝のたくさんついたササ竹などが一番ですが、これらはなかなか入手できなくなってきました。それに代わるものとして、木くいに横竹を渡し、その所々に稲わらの小束を垂らす方法や、果菜類用の支柱竹を交差させて立て、横に3段ほどプラスチックひもを渡したり、キュウリの誘引用ネット(綱目15cmぐらい)を取りつけたりする方法などを工夫してみましょう。
 支柱を立て終わったら畝に沿って軽く溝を掘り、化成肥料を少し加えます。また、表皮の内側の葉肉を、絵を描いたように食害する大敵ハモグリバエに注意し、発生が見られたら早めに薬剤を散布して防ぐことも大切です。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>