大きく育ち、堅く結球したハクサイは、一斉に収穫するだけでなく、ある程度残しておいて順次利用したいものです。
この場合、畑でそのままにしておくと、厳しい霜や寒風のたびに、球の頂部の柔らかい葉や外葉がカサカサになり、やがてそこから腐って食べられなくなってしまいます。未収穫のものは防寒対策をして、長い間利用できるようにしたいものです。
一番簡単な防寒対策は、霜が降り始めてきたころ、少ししおれかけた外葉を、球の頭上に3~4枚かぶせておく方法です。しおれかけた葉の方が球になじみやすく、風で飛ばされにくいので好都合ですが、なければ新葉でも構いません。
畑に長く置く場合は、なるべく多くの外葉で球を包むようにして、ポリテープなどで縛っておきます。ハクサイが勢いよく育っていると葉折れがひどくて作業しにくいので、多少霜に遭い、葉が柔らかくなってから行うようにします。
べた掛け資材(不織布など)があれば、それを2~3枚重ねて、風で飛ばされないように工夫して覆っておくのも一つの方法です。プラスチックフィルムは、覆うとそのすぐ下の部分がかえって低温になり、寒害を受けるので不適です。
畑から収穫して貯蔵するには、少数なら新聞紙にくるんで、涼しい所に立てておくのが簡単です。大量なら根をつけて抜き取り、竹林や樹林、作業舎の軒先など霜を防げる場所に、根元を上にして並べておきます。腐った株は早めに発見し、取り除くようにしましょう。
坂木技術士事務所●坂木利隆
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