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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


タマネギの植えつけと上手な施肥

 9月に種まきしたタマネギの苗は、11月ごろ、草丈25cm、太さ4~5mmぐらいになったら本畑への植えどきです。苗の育ち具合を見て、葉色が淡く生育が遅れ気味なら苗床全面に化成肥料をばらまき、ふるいで軽く土入れをし、病斑が見られたら薬剤散布をして最後の仕上げをしましょう。購入苗を用いる場合は早めに予約しておき、良い苗を入手するよう心掛けます。
 タマネギは、冬に入るまでに十分根を張らせ、春になったらすぐに勢いよく育つようにすることが大切です。そのためには根の発育に有効なリン酸成分を、元肥に多めに与えるようにします。条植えなら溝の中に、ベッド植えなら植え床全面に、化成肥料と過リン酸石灰または熔成(ようせい)リン肥を施します。
 通常、野菜がよく育つ畑なら堆肥(たいひ)は特に施す必要はありませんが、やせ気味の畑なら完熟堆肥を少量与えます。粗い堆肥などを根の下に与えると、かえって生育を損ねるという性質があるので注意してください。
 条植えは条間60cm、株間9cm、ベッド植えは幅80cmに12×12cmぐらいに植えます。深植えを避け、植えたあとに株元の土を締めつけておくことが大切です。フィルムマルチで生育促進を図るには、ベッド植えが好適です。
 条植えでは、冬越し前と春先の育ち始める前の2回、列の片側に軽くクワで溝をつけて、ベッド植えでは株間の所々に(マルチでは小穴を開けて)、化成肥料を施します。球が肥大し始めてからの追肥は、貯蔵性を損ねるので避けてください。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>