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【実践編】月毎の栽培ポイント


堆肥づくりのシーズン

 野菜づくりの成功のポイントは良い土づくりにありますが、そのための第1条件は、畑に地力をつけることです。このときに大切なのが堆肥です。
 堆肥の材料としては稲わら、落ち葉、枯れ草、家畜ふんなどの有機質資材が必要ですが、その材料は身近にたくさんあります。庭の落ち葉や雑草、台所から出る生ゴミに至るまで、分解するものなら何でも堆肥資材になります。
 堆肥づくりはこれらの材料を集めることから始まりますが、この時期は材料が豊富であり、今から着手すれば春の夏野菜の準備に十分間に合います。
 堆肥づくりの基本は、これらの材料に含まれている糖類やタンパク質を、微生物の働きによってよく分解させることです。そのためには微生物が働きやすい条件を上手に作り出すことです。そこで大切なのは水と空気のバランス、微生物の体を構成するタンパク質のもとになる窒素成分です。
 作り方のコツは、堆肥資材に水と窒素源(油かす、米ぬか、鶏ふん、硫安肥料など)を加え、適当な酸素量となるように足で踏み固めることです。実際には材料を30cmほどの厚さに積み、水と窒素源を与えて踏みつけ、さらに2層、3層と積み上げます。
 雨を受けると水分過多になり、また肥料成分が流失するので、プラスチックシートで覆い、発酵を待ちます。その後2~3回積み直して均一に腐熟させ、黒ずんで砕けやすくなったら、良い堆肥の出来上がりです。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>