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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


手軽にできるキュウリの低支柱栽培

 キュウリは育ちが早い代表的な野菜で、最盛期にはつる先が1日に7~10cmも伸びます。子づる、孫づるも伸びるため、通常の支柱立て栽培では誘引や摘しんなどに大変入念な管理を必要とします。2~3日も放っておくとつるが垂れ、風で折れたりすることもしばしばあります。
 そこで、手入れが苦手でなかなか上手に育てられない方にお勧めしたいのが、この低支柱栽培です。
 通常の支柱立て栽培が、2m内外の長い支柱材を用いて1.5mぐらいの高い位置で交差させて支柱作りをするのに対し、1.5m内外の短い支柱で、地上1mぐらいの位置で交差させた支柱を作ります。それに、図のように横に2~3段のプラスチックテープ(ポリひもなど)を支柱に巻いて止め、たるみなく張っておきます。
 苗を植えつけ、勢いづいてきたら、下方の4~5節から出た子づるは摘除し、そのあと親づるは支柱上方以上に伸びたら反対側に下垂させます。子づる、孫づるが伸びて垂れ下がってきたら適宜横張りのテープにかけていきます。
 子づる、孫づるが伸びて地面につくほどになったら先を摘み、混みすぎたら老化葉や病葉などを逐次摘除します。果実は主に合掌の内側に実りますから、収穫のとき取り残さないよう注意してください。
 この方法なら風で倒れにくく、乾燥にもよく耐え、案外よい果実を長期間収穫することができます。ただし、畑の場所によっては葉が混みすぎ、中が蒸れる欠点が現れることもあるため、お勧めできません。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>