トップページ

>

家庭菜園

>

【実践編】月毎の栽培ポイント


小物野菜のトンネル栽培

 冬枯れで、しばらく種まきができなかった野菜園でしたが、もうすぐ新しい年の仕事開始です。春一番に種まきできるのは、トンネルを利用した小物類のコカブ、ニンジン、ホウレンソウなどです。
 まきどきは、寒気がゆるみ始めた3月初旬頃で、幅1mのベッドをつくり、全面に完熟堆肥と油かす、化成肥料を少々ばらまき、15cmほどの深さによく耕し込みます。まき溝は図のように3列、15cm幅で、3~4cmの深さに、底面が平らになるよう、丁寧につくります。
 土が乾いていたら、溝の外にはみ出さないよう注意して、溝の中全面にジョウロでたっぷりかん水しておきます。水が流れないよう、2~3回に分けてたっぷりしみ込ませておくことが大切です。
 種まきは、もちろん好みの野菜としますが、1トンネルに1種類とするよりは、各列種類を変えて、たとえば中央に育ちの遅いニンジン、両側にホウレンソウ、コカブを配置してみるのも良い方法です。収穫はホウレンソウ、コカブ、ニンジンの順にできます。覆土は丁寧に1cmほど、ニンジンはごく薄くします。
 種まき後は、1.8m幅のフィルムでトンネル状に覆い、裾にはすべて土をかけて密閉します。発芽して2~3cmに育つまでは換気をする必要はありません。ただし、土がひどく乾いたら裾を開けてかん水し、再び覆っておきます。
 生育し始めたら図のように小孔を開けて換気し、育つにつれて裾を次第に大きく開けて換気します。間引き、追肥などは通常の栽培に準じて行えばいいのです。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>