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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


果菜類の元肥入れは早めに、入念に

 桜の花見が終わると、夏野菜の主役、トマト、キュウリ、ナスなど果菜類の元肥入れの適期です。草姿を大きく育て、たくさんの果実をつけさせるには、早めに、しっかりと元肥を施し、準備することが大切です。
 元肥は、植えてから与えることのできない位置に根がしっかりと張るよう、肥料が長い間効くようにやるのがポイントです。
 施し方は、果菜ごとの根張りの違いに合わせます。トマト、ナス、ピーマンなどのナス科のものは、根系が深くたて型に形成され、キュウリ、メロン、スイカなどウリ科のものは、浅く広く張ります。
 そのため、前者は畝の中央に深く幅は狭めに、後者は浅く幅広に、場合によっては畝全面にすき込むようにします。
 施すのは良質の堆肥(早めに与えるときは完熟ではなく中熟くらい)を多目にし、緩効性の油かす、有機配合などを加えます。堆肥の代わりにピートモス、ココピート(やしがら)に乾燥の牛ふんなど、購入資材を用いてもよいでしょう。
 溝状に施した場合は土を戻し、定植が近づいたらベッドを作ります。畑が乾いてから、たっぷり灌水してポリフィルムを畝全面にマルチして地温を高め、苗が活着しやすいように準備します。
 ここで注意したいのは、トマト、スイカの元肥にチッソ成分を多く与え過ぎると、早いうちに茎葉が育ちすぎ、咲いた花の実どまりが悪くなるので、化成肥料などで早効きするチッソ質肥料を含むものを与えすぎないことです。確実に実どまりし、果実が肥大しはじめてから追肥で効かすことが大切です。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>