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家庭菜園

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【実践編】月毎の栽培ポイント


よいナスを多収する管理のコツ

 6月に入るとナスは生育盛り。色つや、形のよい果実が盛んに収穫できますが、やがて株の勢いが弱まり、実どまりが悪く、収穫が減り、果実の品質も悪くなって、梅雨明けごろには早くも老衰してしまう例が多く見られます。
 その原因としては、肥料不足、なりづかれ、病害虫などが考えられますが、特に害虫の発生が主因とみてよいでしょう。
 ナスは相当多肥好みなので、果実が盛んに採れ始めたら、半月に1回ぐらい追肥(目安は1株当たり油粕大さじ2杯・化成肥料1杯、有機配合なら3杯くらい)を、1回目は株の周りに、2回目以降は畝に沿って溝状に施します。
 そして花つきや花色、花の落ち具合(通常3~4割は落ちてしまう)をよく観察し、花が小さくて色が淡く、めしべが短いものが増えてきたら、疲れた証拠なので、果実は小さいうちに収穫して負担を軽くし、肥料を施す間隔を短くして、早く勢いを回復させます。この管理に、ナスはすぐ敏感に反応してくれます。
 また、茎葉が込みすぎると果色が悪くなり、落葉したり病害虫が発生しやすくなったりします。果実に木漏れ日が当たるぐらいに、枝をすかせたり、葉をもぎ取ったりすることも大切です。
 害虫はまずアブラムシが先端や下葉の裏につき、オオニジュウヤホシテントウムシは葉を大きく食害し、乾燥期に入るとアカダニなどが出て落葉させます。いずれも早いうちに発見し、取り除くか薬剤散布して防ぎます。
 真夏に入り疲れがひどくなったら更新せん定し、株の周りに堆肥・肥料を施して秋ナス採りを狙うことをおすすめします。

坂木技術士事務所●坂木利隆


<【JA広報通信】より引用>