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平成23年度の稲作を振り返って


 今年も平年と比較して暑い年となり、7〜9月の平均気温は平年に比べ0.9℃高くなりました。また7月に台風6号、9月に12、15号と大型の台風が多く接近した年でした。作柄は、10月26日の東海農政局の公表では作況指数は101でほぼ平年並みでした。本年度産米の出来栄えを農家や農協担当者の方に聞いてみると、「去年は収量・品質ともにひどく悪かったが、今年は平年並みにできている」、「今年は白未熟粒が少なく品質が良い」といった声が聞かれました。
 今年の作柄の要因について、田植え頃からの生育を天候とともに振り返りながら考えてみます。

 1 田植え期

 田植え期の気温は、5月下旬から6月中旬にかけては平年より低くなりましたが、6月下旬から急に高くなり真夏日が続きました。6月中旬までは雨や曇りの日が多くなりましたが、その後晴れた日が多く日照時間が多くなったことから生育は順調に推移したと考えられます。梅雨明けは平年より13日早い7月8日頃で、中干しがしっかりと出来る天候でした。

 2 出穂期〜成熟期

 出穂期はほぼ平年並みとなりました。9月上旬の気温は平年並みでしたが、中旬は平年よりかなり高く残暑が厳しくなりました。今年は県内全域で倒伏が多い傾向で、当地域でも倒伏が目立ちました。7月上中旬の気温が高くなったことから、肥効調節型肥料の溶出が早まり、稲の下位節間が長く伸びたことで稈長が長くなり倒伏しやすくなったうえ、台風12、15号により倒伏が助長されたと考えられます。

 出穂後20日間の平均気温が27℃以上になると、「白未熟粒」の多発や「充実不足」などの登熟障害が引き起こされます。昨年度の「あいちのかおり」の出穂後20日間の平均温度は28.0℃(9月1日出穂)であったのに対し、今年度は26.8℃となり、さらに日照時間も平年より長かったことから、「白未熟粒」や「充実不足」が少なくなり品質は良好で、収量も平年並みであったと考えられます。

 3 病害虫

 病害虫の発生は全体的に少なかったですが、いくつか目立ったものもありました。夏場にはフタオビコヤガ(イネアオムシ)や紋枯病がよく見かけられました。また、斑点米カメムシ類のミナミアオカメムシが発生しているほ場も散見されました。今後斑点米カメムシ類の発生地域は拡大していくと予想されており、今年ほ場で多く見かけた場合は対策が必要になってくると思われます。

尾張農林水産事務所農業改良普及課(農業普及指導センター)

 

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