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家畜ふん堆肥を利用した
水田の土づくり |
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現在の水田の土づくりは稲わらと土壌改良材によるものが一般的で、家畜ふん堆肥を利用しての土づくりはあまり行われていません。
家畜ふん堆肥の品質は一般にばらつきが大きく、その原因として雑草の発生が問題になる場合があること、肥培管理の調節が難しく、生育過多・品質不良につながる場合があること、散布作業に要する労力が大きいことなどが考えられます。
しかし、良質な堆肥を適切に利用すれば、土壌の化学性・物理性・生物性改善が期待でき、他の方法に比べて総合的な土づくりが可能です。
最近は畜産農家の努力により良質な堆肥が徐々に増えてきており、家畜ふん堆肥を水田の土づくりに積極的に利用できる条件が整いつつあります。 |
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●良い堆肥の判断基準 |
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(1) 発酵が進み、黒くて臭くなく、散布しやすい形状と適度な水分のものが良い堆肥です。
(2) 塩類濃度(EC)が高くないことも判断の基準になります。雑草の発生が心配される、発酵不十分な堆肥は施用しないようにします。 |
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●堆肥の施用効果 |
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(1) 家畜ふん堆肥の施用により、作物の生育に必要な各種成分の供給ができます。チッ素、リン酸、カリの他に石灰、苦土、けい酸、鉄などの供給効果もあります。
(2) 標準的な牛ふん堆肥2t施用によりリン酸17kg程度、カリ40kg程度が有効化します(豚ぷん堆肥、発酵鶏ふんではリン酸が比較的多い)。このため当年の水稲施肥では、リン酸、カリ成分は施用しません。
(3) 土壌の団粒化が進んで軟らかくなり、保水性、通気性が改善され保肥力が高まります。これにより、干ばつ害、湿害を受けにくく、急な肥切れもなくなり、作物の安定生産につながります。
(4) 土壌中の有用菌を増加することにより病原菌の活動を阻害し、連作障害の回避効果が期待できます。 |
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●堆肥の施用と肥料の調節 |
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(1) なるべく発酵の進んだ堆肥を利用し、畜種ごとの基準量(牛ふん堆肥は2t/10a、豚ぷん堆肥は1t、発酵鶏ふんは300kg)を守り、均一散布に心がけます。多量施用すると、堆肥の分解に伴う生育障害や窒素過多により作物の収量・品質に悪影響を及ぼします。
(2) 牛ふん堆肥、豚ぷん堆肥は12〜2月に、発酵鶏ふんは植え付け1週間前頃に施用します。
(3) 一般的に、牛ふん堆肥を施用した場合は化学肥料の基肥を現行並〜1割程度減らし、豚ぷん堆肥、発酵鶏ふんを施用した場合は基肥を3〜5割減らします。いずれの場合も穂肥量は生育状況を見て調節します。
(4) リン酸、カリについては、堆肥施用により水稲の必要量が供給されるので、施用しません。
(5) 堆肥の連用により、チッ素の有効化量が増大していくので、地力向上に伴い年々化学肥料を減量します。 |